2011-01-01から1年間の記事一覧

シンポジウムとワークショップのご案内

10/1(土)に、読書のアニマシオン研究会(アニマシオンクラブ)主催で“子どもの心に本を届ける”と題した読書のアニマシオン全国交流研究集会が開かれます。私は午後の分科会の一つを担当いたします。シャガールとオペラ『魔笛』の衣装デザインをテーマに、絵…

銀座月光荘ムーンライト展2011

この度、銀座月光荘ムーンライト展2011に作品が入選いたしました。 子どものための芸術鑑賞ワークショップでとりあげたシャガールがきっかけとなり、このところオペラ『魔笛』に夢中でして、登場人物5人をモチーフにしたコーヒーカップの絵付けデザイン、立…

ワークショップ 申込受付中

無事終了いたしました☆5月のワークショップが好評につき、9月も開催します。ぜひご参加ください。 PDFチラシ「子どものためのシャガール」 美 術 館 と な か よ し に な る !子どものための芸術鑑賞ワークショップ子どものためのシャガール 子どもに美…

クレー「絵の実験」(クレーのように切ったり回したり)

ワークショップの目的◆クレーとの出会い◆再構成の発見 (1)本、画集を読みきかせて作家について知る クレーってどういう人だろう? (『クレーの絵本』を読み聞かせる) クレーは音楽一家に生まれて、自身もヴァイオリンがとっても得意だった。音楽家にな…

ゴッホ「点描の発見」(点描ってどんなふうに描かれているんだろう?)

ワークショップの目的◆ゴッホとの出会い◆点描の発見◆自画像の発見 (1)本、画集を読みきかせて作家について知る ゴッホってどういう人だろう?ゴッホが描いた場所を訪ねた写真集だ。このオリーブ林や糸杉、ゴッホはこんなふうに描いた。≪夜のカフェテラス≫…

いわさきちひろ「制作現場アトリエの発見」(ちひろってどういう人だと思う?)

ワークショップの目的・・・・・・・◆いわさきちひろとの出会い◆制作現場の発見 (1)絵本を読みきかせて作家について知る いわさきちひろってどういう人だろう?きっと、絵本とかカレンダーとかコーヒーカップで見たことあるんじゃないかな?、繊細でみず…

ガレ「工芸品との出会い」(家族にプレゼントをえらぼう)

ワークショップの目的・・・・・・・◆ガレとの出会い◆工芸品との出会い (1)本、画集を読みきかせて作家について知る ガレってどういう人だろう?『光の魔術師―エミール・ガレ』で、ガレの作品を見てみよう。 フランスのアール・ヌーヴォーの巨匠で「光の…

ゴーギャン「色の感覚に鋭くなる」(色の魔術師ゴーギャンの色ってどんな色?)

ワークショップの目的・・・・・・・◆ゴーギャンとの出会い◆ゴーギャン≪神の日≫との出会い◆色を自分でつくる喜びを知る(1)本、画集を読みきかせて作家について知る ゴーギャンってどういう人だろう? ゴーギャンは「楽園」を求めて、ずっと旅をした人でし…

シャガール「シャガール作品とオペラ『魔笛』との出会い」(「夜の女王」の衣装デザインをしよう)

ワークショップの目的・・・・・・・◆シャガールとの出会い◆オペラと『魔笛』との出会い◆衣装デザインの発見◆役の解釈と表現というプロセスを体験する(1)本、画集を読みきかせて作家について知る シャガールってどういう人だろう?シャガールはロシアで生…

ピカソ「キュビズムとの出会い」(きみの≪泣く女≫、ピカソの≪泣く女≫)

ワークショップの目的・・・・・・・◆ピカソとの出会い◆ピカソ≪泣く女≫の発見◆キュビズムとの出会い◆感情の発見(1)本、画集を読みきかせて作家について知る ピカソってどういう人だろう? 20世紀を代表する巨匠パブロ・ピカソ。スペインで生まれ、フラン…

いわさきちひろ「新しい画材パステルとの出会い」(パステルで自画像を描こう)

ワークショップの目的・・・・・・・◆いわさきちひろとの出会い◆新しい画材パステルとの出会い◆自画像の発見(1)絵本を読みきかせて、絵に描かれた表情を発見する いわさきちひろってどういう人だろう? 絵本を中心に活躍した日本の画家。絵本のさし絵も描…

岡本太郎「≪太陽の塔≫の発見とコラージュとの出会い」(太陽の塔をつくろう)

ワークショップの目的・・・・・・・◆岡本太郎との出会い◆≪太陽の塔≫の発見◆アイデアスケッチを体験する◆大きな制作物を体験する◆コラージュ技法との出会い(1)本を読みきかせて、作家について知る 岡本太郎ってどういう人だろう? 岡本太郎は、日本の芸術…

美術館にあるものどれでも一つくれると言われたらどれがほしい?

そんなふうに美術館の展示品を観るなんて、いいのかな?と思うようなタイトルですが・・・。実は安野光雅が言っているんです。 「ただでくれると、と言われたら、どれにする?」というゲームを、一度試してみてください。 (『絵のある人生―見る楽しみ、描く…

美術館に行ったことがないほうがさびしい

私の教室で美術館見学ツアーをはじめたきっかけは、「こないだはじめて美術館に行ってきたよ!」と教室の生徒から聞いたことです。 母親の実家の近くに画家のアトリエを改築した美術館があって帰省した折に行ったのだが、子どもにとってのはじめての美術館だ…

そっくりに描くことは簡単だけど

佐藤忠良は彫刻家で、『おおきなかぶ』の絵を描いた人で、学校の美術や図工の教科書を作った人でもあります。王貞治の彫像を作ることになった彼が竜と未菜という幼い孫にこんなふうに話をします。 王さんの一本足を、あの形らしく作ることはやさしいけれど、…

これ、何の絵?

川合玉堂の展覧会に行ったときのことです。ちょうど隣りに父親と幼稚園ぐらいの男の子のペアがいて、こんなに小さい子を川合玉堂に連れてくるなんてずいぶん渋いねぇなどと、半分心配がるような気持ちで思っていたら、二人の会話が耳に入ってきました。 男の…

森村泰昌の「油絵=布」と見る方法

私は以前、ある美術を理解しようと思って、その前に立ってずっと見続けてみたり、いろんな角度から見ようとウロウロ歩きまわってみたり、今何をどう感じているかをメモしてみたりしたことがあります。それでもよくわからなかった。少しわかったけど、沢山わ…

さわらないとは、作品に敬意をはらうということ

とある歴史ある美術館の学芸員さんの話です。その美術館ができた当時は美術を見るということをしたことがない人がたくさんいたそうです。ですので、大人が彫刻にべたべたさわったりしたのだそうです。 どうして作品にさわってはいけないのか。「さわらないと…

「よかー・・・」とつぶやいてみるのだ

五木寛之の『戒厳令の夜』の話をしましょう。 江間という主人公の男はスペイン絵画の若い研究者で、スペイン美術を訪ねる旅という贅沢旅行の通訳兼ガイドとして随行した折、望洋という博多の老人に出会います。江間は自分は専門知識もあるし、絵画への理解は…

ミカンのわぎりだっていいじゃないか

ブルーノ・ムナーリは、私がたいそう尊敬する人です。イタリアの、美術家でもあり子どもの美術教育者でもある人です。 ムナーリの『太陽をかこう』は、太陽をどう描いたらいいのか太陽の描き方が書いてあるのかと思うとまったくそうではありません。 世界中…

「このえは、とても いい。でも、どっちからみたらいいのかしら?」

美術館には、ふだん見慣れている風景や人物ではない抽象画もたくさんあります。「これは何を表現しているんだろう?」と考えると頭が痛くなってきます。だから美術館は苦手、という人は多いです。見る人が自由に想像をめぐらせてよいのですが、とはいえ、「…

美術館となかよくなったら、今度はパパとママを案内しよう

教室の美術館ツアーで東山魁夷の展覧会に行ったときのことです。一番に申し込んだちーちゃん。実はちーちゃんのお父さんは東山魁夷が大好きで、「ちーはいいなぁ、そうか東山魁夷を観に行くのか、ちーはいいなぁ」と父親が家で何度も言っているんです、とお…